「患者様教育」は やってはいけない

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昨日のブログでは
「自分一人でやってはいけない」
というお話をしました。

 

 

一人でやってしまうと
自分しかできない事ができなくなる
というスパイラルに陥るからです。

 

 

そして人に任せることによって
協力者という資産が増える
ことも説明しました。

 

握手

 

これはスタッフだけに限らず
患者様との関係にも当てはまります。

 

 

現在の治療家業界で盛んに言われる
「患者教育」の推奨ですが
これは本当でしょうか?

 

 

私は「患者教育」という考え方を
あまりお勧めしません。

 

 

そもそも患者様は
教育を受けるために
来院しているのではありません。

 

 

治療を受けるために来院しています。

 

ギックリ

 

そんな患者様に対して
教育的なことをしてしまったら

 

自分が逆の立場だと思って
よく想像してみてくださいね。

 

 

本当の治療家になるためには
この「想像力」が大切です。

 

 

患者様は心の中で
何となく居心地悪い
と感じているでしょう。

 

 

しかし、この「何となく」が
バカにできないのです。

 

 

この「何となく居心地悪い」を 
何となく居心地がいい!
に変えられたらどうですか?

 

 

その患者さまはきっと
協力者になってくれます。

 

 

そのためには患者様に対して
次の一言を軽く囁いてください。

 

 

「○○すれば治りますよ!」

 

 

患者様が求めているものは
◇現在、自分がどんな状況か?
◇どうすれば治るのか?
この2点だけなのです。

 

 

この2点に対して
患者様が納得いく形で
あなたが応えることができれば

 

どうなりますか?
想像してみてください。

 

 

あなたの話に対して
患者様が興味を示したら
今度は詳細をお伝えするのです。

 

 

分かりやすいように
いい例と悪い例を挙げておきます。

 

 

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〜ギックリ腰でご来院した患者様〜

(悪い例)
ギックリ腰ですね。
これは、しばらく治りません。

今の痛みがなくなるまで
自宅で安静にしてください。

 

(良い例)
ギックリ腰で椎間板を傷めています。
完全に患部が修復されるまでには
2、3ヶ月ほどかかりますが

現在の痛みについては
治療を続けて普段安静に保てば
2週間程度あれば改善しますよ。

安心してくださいね。

================

 

 

いかがですか?
かける言葉の小さな違いが
相手には大きな格差となります。

 

 

悪い例の言葉を掛けられた患者様が
その後、どのように感じて
どのように行動するか?

 

絶望

 

良い例の言葉を掛けられた患者様が
その後、どのように感じて
どのように行動するか?

 

ありがとう

 

十分に想像できますよね?

 

 

その「何となく」で起こる格差を
ぜひ想像してみてくださいね。

 

 

前者は不安な想像を与えるだけ
後者は希望を想像させます。

 

 

特に気づいていただきたいのは
想像するのは患者様本人である
ということです。

 

 

患者様は誰に指示されることもなく
勝手に想像するのですから。

 

 

より良い想像力を
相手に与えられるかどうか?

 

 

患者様のために良い想像力を与えて
あなたが患者様を助け続ける限り
あなたの協力者であり続けます。

 

 

治療の取り組みそのものも
患者様と治療家との二人三脚です。

 

 

患者様には「生徒」ではなく
協力者になっていただきましょう。

 

 

 
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