「オマエの父ちゃん、整骨院で不正請求しているだろ!!」
とある先生の相談に乗ったときのことです。
その先生は保険診療をある理由で止めたらしいのです。
その理由とは、以下のようなものでした。
「整骨院の不正請求などがマスコミで取り上げられたときに、
『オマエの父さんも、やっているんじゃないか!?』
と、息子が息子の友達に言われたんです。」
こういうお話、ときどき耳にします。
自分の子どもが小学生以上とかで、実際にお友達がたくさん通っている院では、こういう話が起きる可能性ってあると思うのです。
ただうちの院では、そのようなことは絶対に起こりません。
始めから「保険は外傷だけ」と決めているからです。
むしろこっちの方を言われます。
「あそこの院(うちの院)は、(金額が)高いのよね・・・」
ただもし整骨院のネガティブなことを家族が知人に言われたときに、「そういうことはしていない!」と根拠を持って言い切れるようにしておきたいですよね?
ちなみに私がよくうちの協会の会員にお伝えしていることがあります。
保険診療についてです。
保険診療は無くなるのか、的なお話は常に出ていると思いますし、実際に柔整の連合会などでは厚労省との話し合いに一応は収拾がついているのではないかと推測しております。
つまり整骨院の保険診療は無くならない、ということでしょう。
ただ私はこうもお伝えしております。
「整骨院の保険診療は、必ずあるべき姿に変わっていく」
整骨院・接骨院の保険診療が何を由来にどう始まったのか、そのルーツを辿ると柔道の外傷においての施術だったわけです。
よってそれを診るための保険診療だったわけです。
法律もビジネス上の絡みも、その考え方に従ったものになっております。
しかし整骨院の保険診療において、慢性的なものも保険診療で診るという方が出て来たのです。
またそれが一般的になって来てしまったのです。
それに気づいた保険者は、どう感じるでしょうか?
自分たちの権利を主張するでしょう。
これをビジネスの原理に例えると、以下のような図式になってきます。
ビジネスは利害関係者がWin-Win-Winの関係でないと、永続しません。
1人でもLoseつまり「負け」が出ると、不満が出るからです。
この場合、Winつまり勝ち組は患者様と整骨院、Loseは保険者になります。
よって保険者はどういう動きを取っているかというと、「腰痛・肩こりは整骨院の保険診療の対象外です」的な用紙をお配りしていると思うのです。
そうすることで、患者様に対して、整骨院とはこういうところですよ、という教育を行なっています。
つまり整骨院経営者は、整骨院の保険診療以外の収入の柱を作ることを余儀無くされているのです。
それが介護保険だったり、訪問マッサージだったり、自費診療だったりするわけです。
ただ介護やマッサージの場合、また保険を使う関係上、資格が必要になってきます。
それにより、導入をためらう先生もいらっしゃるようです。
そうした場合、てっとり早いのが自費診療だという結論に至る先生が多いのです。
ただここで自費をどんどん取り入れていこう、となった時に問題が生じます。
それは単価が上がることです。
単価が上がることは患者様のご負担額が増えることを意味します。
ここに不安が生まれるわけです。
そもそも整骨院の先生は、安い金額でたくさんの患者様を施術してきたわけです。
こういうスタイルに慣れていたわけです。
ここで患者様から数千円から数万円ものお金を頂く、このことに抵抗があるのではないでしょうか?
ただこう考えることはできないでしょうか?
通常お客様が何にお金を払うのかというと、自分が得たい価値についてです。
その得られる価値に対して、価格が安いなあと感じたら、お金を出すわけです。
保険診療では、価格が圧倒的に安かったので、それが簡単だったのです。
ただ自費の場合、ハードルが上がります。
しかしながら価格が上がっても、それを上回る価値を提供すればいいのです。
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冒頭の「オマエの父さん」の先生、猫背矯正を導入したとき、保険との単価の違いにためらっていたようです。
しかし実際に患者様にお勧めしてみると、「なんだ、こんなに良いメニューがあるのなら、なぜもっと早く言わないの!」と言って、50,000円の回数券をご購入頂いたのです。
「へえ、意外とお金って出すもんだなあ・・・」
そう感じた瞬間、「高額なメニューをお勧めできない」という心理的なブロックが外れたのです。
また患者様に喜ばれることで、「患者様に貢献できた」という気持ちになります。
「稼げた」というやりがいと、「貢献できた」という生きがい・・・
今では猫背矯正だけで予約が8割くらい埋まるようになってきているのです。
どうせ仕事として行なうのなら、ビクビクしながらではなく、気持ちよくやっていきたいものですよね。
そんな生きる姿勢を家族は見ているのだと思うのです。
詳しくはこちらのセミナーでお伝えしております。