不適切な言葉には破壊力がある
肩を壊すという言い方がありますが
本当に肩は壊れるのでしょうか?
私の父は野球をやっていましたが、
肩を「壊して」野球を辞めたそうです。
父は「肩が痛いし治らない」と
事あるごとに言っておりました。
小学生の頃は私も納得していました。
肩は壊さないようにしなければいけない。
ずっとそのように思っていました。
その後、治療家になり
貪欲に学ぶ私には疑問が浮かびました。
肩は本当に壊れるのか?
またもし「壊れる」としたら
□どこが「壊れる」のか?
□どのように「壊れる」のか?
□絶対に治らないのか?
と考えるようになりました。
あなたはどう思いますか?
調べる中で私はあることに気づきました。
年代が古い方になればなるほど
「壊した」という表現を使っているのです。
いわゆる「巨人の星」世代です。
ということは、傷めている部位は恐らく
「人により異なる」ということです。
以前、私の患者様の中に
20代の時に野球で肩を壊したという
60代の患者様がいらっしゃいました。
その患者様は今も通っています。
その肩は問題なくなりました。
私たちが気をつけなければならないのは
「言葉に紛らわされない」
ということです。
「壊れた」と聞くと
「治らない…」というイメージになりがち。
言葉に惑わされず、病態を自分の目で確認して
それに応じた適切な施術を行なうことです。