人が集まる治療院は 聞き上手が秘訣

人が集まる治療院を作るためには…

前回は相手の話を「しっかり訊く」という
テクニックを話しました。

この訊くは「質問」でしたね。

今度の「きく」は
患者様の声を聴くことです。

聴く耳はちゃんと備わっていますか？
相手の声に耳を傾けることを
傾聴といいます。

こういう経験はありませんか？
ちゃんと話したはずなのに
ずっと勘違いしていた

笑い話のような事件。

原因は「傾聴力の未熟さ」にあります。
本人はキチンと聴いているつもりでも
全然聴き取れていないからです。

どうすればいいのでしょうか？

そもそも論の話ですが
自分と相手は捉え方が全然違う
という事実を認識しなければなりません。

これは怖いくらい本質を突いた言葉です。

そして、もう一つのそもそも論は
人は「特定の人だけに本心を明かす」
という事実について認識があるかどうか。

これもかなり深い本質です。

患者様はあなたをまだ信じ切れなくて
本心を話していないかもしれません。

患者様が今まで話したことは
氷山の一角かもしれません。

どうしたら本当のことを
あなたに話してくれるでしょうか？

まず認識すべきことは
世の中に起こる全ての問題は
お互いに人間だから起こります。

その解決法はただ一つです。

相手のために自分自身が変わること。 
では、どう変わればいいのでしょうか？
実はこれもシンプルな答です。

相手のために本気で聴く
実はこれだけです。

あなたは今まで患者様の話を
聞いていたかもしれません。

でもそれでは
本心を明かしてはもらえません。

明かしてもらうためには
患者様の話を本気で聴くしかありません。

「きく」という漢字は
3つあります。

「聞く」「聴く」「訊く」

聞くの英訳は 「hear」。
「聞こえてくる」イメージ
耳を傾けなくても聞こえてきます。

聴くは「listen」に相当。
「しっかり聴き取る」イメージ
聞くとの大きな違いを感じてください。

最後の訊くは「ask」に相当。
「尋ねる」イメージ
分かりやすく言えば質問ですが
日本語では全部「きく」と言いますよね。

漢字遊びのようですが
大きな違いがあるのです。

聴くという漢字の形は
耳で聴き、目で聴き、心で聴き、
十分に聴き取る態度を示しています。

たとえどんな患者様でも
患者様があなたに話さないことに
一切不満を持たないことです。

患者様が意識的だろうと無意識だろうと
あなたに話せないから
話さないだけなのです。

話すための答は簡単！

話せない理由を取り除く
それだけでいいのです。

今までの「聞く」を意識して
「聴く」に切り替えるだけ。

耳で聴き、目で聴き、心で聴き
最後まで十分聴いてあげること。
もちろん笑顔をお忘れなく