知られていない、「浮き指」になる本当の原因
私が猫背の施術をする前に、必ず診るところとして「足型」が挙げられます。
足は本当の意味での身体の土台になるため、この部分がしっかりしていないと、身体がぐらつくからです。
特に「浮き指」と外反母趾には着目しています。
この2つのポイントを診ると股関節・骨盤の状態が分かるからです。
ちなみに本日は「浮き指」について、あまり知られていない豆知識をお伝えします。
まずは、12月7日の読売新聞(ヨミドクター)より一部抜粋
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11月下旬、東京都品川区の区立戸越小学校を訪ねた。朝礼の最中、子どもたちは左右に揺れたり、軽く屈伸するようにリズムを取ったり、じっと立っていられない様子だ。養護教諭の小沢京子さんは「足指をきちんと使えていないから、姿勢を保てないのでしょう」と話す。
小沢さんによると、子どもたちの8割に、足指が地面に着かない「浮き指」が見られる。25年前から足型を調べており、10年前に比べ倍増したという。
兵庫教育大名誉教授の原田碩三(せきそう)さんの調査では、5歳児で「浮き指が1本もない」子は1980年は93%いたが、2000年は48%、04年は8%になった。幼児期から小学校低学年にかけてが足の形の基礎ができる時期という。
「浮き指だと足裏の接地面が狭まり、体が安定しにくくなる。指で踏ん張れず、転倒にもつながりやすい」。子どもの姿勢改善に取り組む、東京の虎ノ門カイロプラクティック院院長、碓田拓磨さんは、そう指摘する。
原田さんは、猫背を心配する。足指が浮いて体が安定しないため、バランスを取ろうと、ひざが曲がり、腰が落ち、肩が前に出るからだ。また、そのままにしておくと、大人になって足の変形や痛みに悩まされる可能性も高くなるという。
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ここに書かれているように、「浮き指」になると踏ん張りが利かないので、安定性に欠けてきます。
ではなぜ「浮き指」はなるのでしょうか?
「浮き指」の原因について「靴の進化により、足指を使う機会が少なくなった」ことが挙げられます。
が、同時にきつすぎる靴や緩すぎる靴を履いても、「浮き指」になるのです。
ここで簡単なメカニズムをお伝えします。
きつすぎる靴を履いて「浮き指」になる場合
きつすぎる靴を履くことにより、必然と指を折り畳む状態になります。
つまりこの状態で指が浮いてしまうのです。
正確に言うと、「かぎ指」という形になります。
「かぎ指」の方は、足指の関節付近が靴に当たることにより、タコができていることが多いので、チェックポイントになります。
緩すぎる靴を履き、「浮き指」になる場合
実は緩すぎる靴を履いても「浮き指」になりやすいのです。
特に靴が脱げそうになるので、足指を浮かせて支えようとします。
それが習慣化されると、「浮き指」になるのです。
ちなみにサンダルやスリッパを履くことが多い方も、同じような状態になります。
「スネの筋肉の固さ」に着目すると、比較的簡単に見極められます。
猫背だけでなく、腰痛や肩こり、膝の痛みなども「浮き指」が関与してくることがございますから、このあたりまで診れると施術の精度がより上がってくるでしょう。