患者様への説明に、 「専門用語」をあえて使え!
コミュニケーションの4つのポイントとして
1、誰でも分かることを言わない。
専門家としての見解を伝える
2、出来るだけ具体的に伝える
3、専門用語は使ってもいい。
ただ説明を入れること
4、希望を持たせること
を挙げました。
今回は
3、専門用語は使ってもいい。
ただ説明を入れること
についてお話しします。
よくコミュニケーションにおいて
「専門用語は使うな!」
と言われます。
確かにこれは鉄則です。
相手の分からない状態において
専門用語を使って説明するのは、
あまりいいことだとは言えません。
ただ、見方を変えると、
私たちとコミュニケーションをとることは、
患者様としては「専門用語を知る機会」
であること理解しておく必要があります。
特に勉強熱心そうな方、
インテリ系の方は、
そういう傾向があります。
逆に専門用語を使いつつ、
その言葉の説明を加えた方がいいのです。
例えばこんな感じです。
例)
「脊柱管狭窄症って言って、
腰の神経の通り道が圧迫を受けてしまう疾患があります。
この疾患では、患者様はこう訴えることがあります。
『2、3分歩くと痛くて歩けなくなる、
少し休むとまた歩けるようになる』
これを間歇性跛行というのですが、
こういう特徴的な症状が起きるのです。」
解説すると、
先に「脊柱管狭窄症」という言葉を出して、
あとから説明を加えるパターン、
もしくは、
詳しい症状を先に説明して、
あとから「間歇性跛行」という
専門用語を出すパターン、
どちらでもいいと思います。
要するに相手が分かる、
できれば分かりやすい、
と思ってくれればいいのです。
ちなみに専門用語を積極的にオススメする理由が、
もう1つあります。
それは、あなたに知識があることを
暗に伝えることが出来るということです。
相手が勉強しているか否か、
専門家か否かを
患者様は意外と見ています。
何だか分からない説明を並べるよりは、
まずズバッと専門用語を伝え、
あとからその説明をした方が、
分かりやすく、しかも賢明な方と
思われるわけです。
今回の最後に私がお伝えしたいことがあります。
それは、
「世間一般の常識を
そのまま受け止めるな!」
ということです。
今回の内容のように、
常識と思われていることの裏側には、
その常識においての本質があります。
その本質さえクリアすれば、
常識を逸脱してもいいことが
たくさんあるのです。
私はむしろ、常識を超えたところに
チャンスがあると思っています。
次回のテーマは、
4、希望を持たせること
についてです。