「顔出し型猫背」胸椎1、2番を用いた治し方
姿勢の専門家になると、人の姿勢が気になるものです。
「この人背中丸まっているなあ・・・」「あの人は肩が内側に巻いてしまっているなあ・・・」
そのような時に最近多くなってきているなあと感じるのが、顔が前に出てしまう「顔出し型猫背」です。
姿勢が悪いと自覚している方なら、不意打ちに撮られた写真をSNSなどでアップされた時に、「えっ!」と思われたりすることがあるのではないでしょうか?
意外と気にされている方多いんですよ。
この場合施術のテクニックとして、どうやって「顔出し型猫背」を解消させた方がいいのか、こちらについてお伝えしようと思います。
目次
なぜ顔出し型猫背になるのか?
- 施術の前に、「なぜ顔出し型猫背になるのか?」という原因を、突き止める必要があります。
日常生活で顔を前に出しているシーンを思い浮かべてください。食事中
- 授業中
- パソコンを見ている時
- 運転中
- 読書の間
ざっと挙げただけですが、いろいろなシチュエーションが思いつくのではないでしょうか?
また目が悪かったりすると、顔を前に出してしっかり見ようとしますし、耳が悪いと顔を前に出して聞こうとします。
顔出し型猫背、顔がなかなか元の位置に戻らない理由
- この前に出たみっともない姿勢を元に戻したい、そうお考えの方もいらっしゃると思います。
これも猫背の一種ですから、背すじを伸ばせば治るのでは?と思われがちです。しかし実際は背すじを伸ばしてもなかなか元に戻りません。
この場合顔が前に出たまま筋肉が固まっているケースがほとんどです。
固まっている部分がある状態で、いくら顔を元の位置に戻そうとしても、つらくてまた元の姿勢に戻してしまいます。
これでは治るわけありません。ここで皆さんのような姿勢の専門家の出番となるわけです。
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顔出し型猫背のチェック方法
みなさんがまずやるべきことは、顔出し型猫背のチェックです。
どんなチェックかというと、「猫首チェック」と言われるものです。普通に立った状態で、無意識に上を向いてもらいます。
その際に顔がどこまで来るのか、また頚椎のどの部分を使って動かしているのかを確認します。そうした時に写真の一番左側が理想です。
しかし真ん中の写真のように動きが悪かったり、一番右のようにそもそも上を向きづらかったりする方がいらっしゃいます。顔出し型猫背において胸椎1、2番を狙う理由
ここで「顔出し型猫背」、タイトルに出てきた、胸椎1、2番を狙う理由についてです。
一言で言うと、胸椎1、2番を支点にして頚椎が前傾するからです。
- 元々胸椎1、2番は後方に出っ張りやすく、その出っ張りが顔出し型だと増すと思っていてください。
特にこの部分が出っ張った状態で可動性が落ちると、余計に顔出しが増してきます。つまりこの胸椎1、2番への施術がとても大切になってくるのです。
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顔出し型猫背、胸椎1、2番を使った施術方法
- では実際の施術法です。
1、頚椎7番〜胸椎3番くらいまでの棘突起の際がかなり硬くなっているので、
その部分をダイレクトストレッチで緩めて行く。
2、患者様を仰向けにして、同じように棘突起の際に対してダイレクトストレッチを行なう。
3、上部胸椎から下部頚椎にかけて、筋線維に沿って、なじませる。
こうすることで、施術が難しい胸椎1、2番付近の施術が完了します。
施術後しっかり遊びがついてきたかどうか、確認しておいて下さい。
ただ、これだけでは難しいときがあります。
こんな例です。
この方は、「顔出し型猫背」の中でも最難関である、「顎出し型猫背」でよく見られる光景です。
胸椎1、2番を施術して動きをつけたとしても、頭頚移行部がガチッと固まっていると、顎が上がってしまう姿勢になってしまいます。
この場合、施術後数分でまたすぐ元の悪い姿勢に戻ってしまうでしょう。
こういう場合はどうしたらいいのでしょうか?
詳しくは2020年度最新版のこちらのセミナーでリアルに見れます。