治療院の顧客を『創造』する
今回は、「治療院の顧客を『創造』する」ということについてお話ししたいと思います。
猫背矯正導入期、実はこんな状況でした。
「猫背矯正をやってください!」という患者様はいない・・・
特に導入したばかりのときは、「猫背矯正」と告知していてもなかなかきません。
なので、私たちがお勧めして、顧客を「創り出す」必要があるのです。
ピーター・ドラッカーがこんなことを言っています。
「事業の目的とは顧客の創造である」
企業が存続していくために、私たちの商品やサービスを利用してくれる顧客がいなければなりません。
企業の存在価値とは、顧客への価値を届けることであり、その価値とは、顧客が喜んで支払うものでなければ生み出せないのです。
私たちの商品・サービスをお金を払って喜んで利用して頂ける、その形を構築することが、企業繁栄の原則であります。
このお話を前提に内容を現場レベルで具体的にしていきます。。
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整骨院で腰痛で来ている方がいるとします。
腰痛は保険は効かないので、自費メニューをお勧めすると思います。
患者様は自費メニューと言っても、何を受けたら良いか分かりません。
この場合は「施術者のお勧めメニュー」を受けるわけです。
そこで「あなたの腰痛は姿勢が悪いことが原因なので、『猫背矯正』をお勧めします。」
たいてい「猫背矯正」で決まります。
なぜこれだけで決まるかというと、
1、顧客は今抱えている問題「腰痛」を解決したいと思っている
2、その解決方法をあなたが持っている
3、解決方法が、今まで何となくそうだなあと思っていたことだったり、もしくは斬新的なものである
4、それにより、「ハッ!」と気づき、「それでお願いします!」という形になる
シンプルに言うと、こういう図式が成り立ちます。
ここで自院の自費メニューにマッサージしかないと、
「あっそういえば、近くに60分2,980円のマッサージ屋さんがあったわね!」
と言って、リラクゼーションサロンに奪われます(涙)
同じことが整体でも言えます。
これは神業的に上手いと話は別かもしれませんが、たいてい同じことが起きるのです。
ちなみにこの猫背矯正で、施術後に患者様が身体の変化を実感されると、
「おお、スゴい!!」
ということで、継続してご来院されます。
猫背矯正においては、ここまでの「施術・集客メカニズム」が出来ているのです。
ただ単に導入するだけではダメです。
ここで顧客ターゲットを明確にする必要があるのです。
まず猫背矯正を受ける人はどんな方でしょうか?
◇猫背を直したい方
でしょうか?
私はここで始めのターゲットを、
「身体の不調がある方で姿勢が悪い方」
に絞ったのです。
姿勢の不良が腰痛や肩こりの原因・・・
この考え方は今では当たり前のお話ですが、これを8年前からやってきて、成果を出しています。
マーケティングにおいて、プロダクトアウトとマーケットインという考え方があります。
プロダクトアウトとは、「良い商品を生み出す」イメージ、マーケットインとは、「市場参入」のイメージです。
これから猫背矯正を導入する方は、マーケットインの考え方で、市場として確立しつつある事業に参入するわけです。
その中で私はプロダクトアウト的な考え方で行っています。
ただ一般的なマーケティングの話をすると、実はプロダクトアウトは、良い商品を出せば売れた時代の考え方です。
つまりバブル期の考え方なので、いささか古い感じはします。
しかしあえてそこに挑むのは、いい商品があり、それでもってそれを作る顧客を創造することができれば、社会から必要とされ、ビジネスが成り立つことを理解しているのです。
猫背という分野において、治療家業界でいち早く着目し、今それなりの成功を収めています。
その成功の要因は、
「顧客をいかに創造できたか?」
にあると言っても過言ではないのです。