自分のポジションを知れば 人生が変わる。
適材適所という言葉がありますが
これは非常に大切な概念です。
サッカー界ではチームの核になる選手は
背番号10番を着けるようになっています。
サッカー日本代表で10番を着けるのは
言わずと知れた香川真司選手です。
サッカーファンの中では
「香川のベストポジションはどこか?」
ということがよく話題になります。
トップ下なのか、前線なのか、
それともボランチなのか・・・と。
監督の立場で考えると
どこのポジションでもこなせる選手は
汎用性があり、とても使いやすいです。
しかし、本当に力を発揮するためには
本人が一番生きるポジションを
理解しておく必要があります。
これは選手自身についても言えます。
香川選手は自分のチームである
ドルトムント(ドイツ)では
トップ下を任されています。
このポジションでプレーする彼は
躍動感に満ち溢れています。
自分に最も適したポジションならば
動きやすく、抜群のプレーができます。
これと全く同じことが
治療院の運営でも言えます。
ここからは私の失敗談です。
弊社には以前、とても仕事ができる
女性の施術スタッフがいました。
言ったことをキッチリこなすので
私もお願いすることが多くなりました。
私は彼女を主任に昇格させ
最終的には院長に抜擢しました。
私はその間、整骨院の現場から外れ
自分が専属で施術する治療院を作り
外部の仕事に数多く出るようになりました。
つまり私自身が在院することが
だんだん少なくなってきたのです。
するとそれに呼応するかのように
彼女の体調がみるみるうちに悪化しました。
そのうち彼女の口からは
「辞めたい」という言葉が
頻繁に出てくるようになったのです。
彼女の中でいったい
何が起きたのでしょうか?
可哀そうなことをしたと思いますが
彼女のポジショニングを誤ったのは私です。
彼女の最適のポジションは
優れたトップの下で指示を受けながら
意図を理解して働くことで発揮されます。
彼女の能力に必要不可欠な存在が
誰か軸になる人だったのです。
そのリーダーの元で安心して仕事ができる。
そうやって一番パワーが発揮できたのです。
ところが私がいなくなったことで
彼女の頭の中は「私で大丈夫かなあ…」
という不安な気持ちがついて回りました。
それがストレスになってだんだん膨らみ
押しつぶされそうになりました。
私がそれに気づいたのは
院長に任命して1ヶ月後でした。
緊急で話し合いを行い
院長から下りてもらいました。
不思議なことに肩の荷が下りたことで
仕事の質が急上昇しました。
このことは従業員だけに限らず
経営者の院長にも同じことが言えます。
世間体や先入観
周囲の変な常識に囚われず
自分に最適なポジションを探しましょう。