猫背を治すのに、ただ背筋と腹筋を鍛えるな!

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11月1日放送の「駆け込みドクター」にて。

 

今回は「病気にならない筋肉を鍛えるぞスペシャル」でした。

ここにおいて姿勢不良は腹筋・背筋の筋力不足というお話がありました。

 
 

確かに腹筋と背筋の筋力不足により姿勢が悪くなることはあります。

ただ全部が全部そうではないのです。

よって猫背だからと言って、なんでも「腹筋と背筋が衰えている」ととらえないことです。

 

特に腹筋と背筋が衰えているからと言って、腹筋と背筋をやらせたりするのは止めて下さい。

理由はいくつもありますが、代表的な例を2つ挙げます。

腹筋においてですが、猫背の方は腹筋が詰まります。

特に猫背の人は腹筋の上部(肋骨の下付近)が短縮を起こします。

猫背の人は腹筋が詰まる

 

この状態の方に腹筋をやらせるとどうなるでしょうか?

また実際にテレビで紹介されていた例を挙げます。

 
今回のゲストとしてアンジャッシュの児嶋一哉が出ていました。
 

彼の座り姿勢は骨盤が前にずれ、「腰座り」状態になり、椅子にもたれて座っていました。

 
 

その状態で猫背になり背中が丸まっていたのです。
 
 

確かに彼の場合は筋力不足であることに変わりはないのですが、
ただ腹筋と背筋をやらせればいいというわけでもないのです。
 
 

身体をテレビから見させて頂いたとき、筋力不足というより、ハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)の硬さから来るものであると感じました。
 
 
ハムストリングスは短縮を起こすと、大腿骨が前傾し、骨盤が後傾します。

ハムストリングスの短縮

椅子に正しい姿勢で座るとき、骨盤を立てて股関節を90°にします。

正しい座り姿勢

ただハムストリングスが短縮している方は、骨盤が後傾することに慣れているので、座ったときに骨盤を前側にずらして座るのです。

椅子に座る

 

この場合は腹筋や背筋を鍛えて治すより、ハムストリングスを伸ばすのです。
そうすることでこの骨盤を立てた姿勢がとりやすくなるのです。

猫背って立っている時よりも座っている時の方がなりやすいのですが、この座り姿勢を正すのには、ただ筋トレをさせるのではなく、その姿勢をとりやすくするために、硬くなっている部分を柔らかくするという発想も必要なのです。

猫背矯正の専門家なら、必ず押さえておきたい部分でした。

 
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